所  信

 

公益社団法人新庄青年会議所

第53代理事長 大竹 伸明

 

~はじめに~

終戦後、荒廃した日本の再建を目標に各地で青年会議所が設立されました。そして新庄の地においても誇り高き志を持った青年経済人が集い、1965年7月24日に全国で299番目の青年会議所として、新庄青年会議所は設立されました。青年会議所がかかげる綱領に従い、指導者訓練を基調とした人格の修練を礎に、社会の諸問題を取組み明るい豊かな社会の実現を目指した運動はここ新庄もがみで様々な事業を展開しております。これも偏に英知と勇気と情熱をもった運動を我々に受け継いで下さいました先輩諸兄のご尽力と、地域の皆様のご理解、ご協力下さいます関係各位の皆様の賜物であり、感謝並びに敬意を表する次第でございます。

さて、設立以来明るい豊かな社会の実現を目指し運動を展開し、本年53年目を迎えます。我々が「より良いまちを創る」その確固たる想いで先輩諸兄を始め、現会員も行動を興しています。その時代のニーズに応えながらも様々な問題と向き合い、議論し変革を成しゆくその姿勢、行動こそが我ら青年会議所運動の本質であります。より良いまち創りをめざし、そして次世代を担う子ども達の健やかな成長を想い、行政改革等の社会的課題に積極的に取り組み、更には公益性に富んだ事業を展開する事が新庄青年会議所に課せられた使命と思い一年間全力で突き進みます。

  

~自覚~

 我々は進行形で生きている。何もしなくても一生懸命にもがいても誰にも平等に時は過ぎ、この瞬間が過去になり未来が今になる日々に身を置いている。優れたリーダーとして求められているものは確固たる信念のもと歩みを進める力強さと、常に自身を違う角度から見られる冷静さであると考えます。刻一刻と過ぎ行く時間の中で信念だけでは乗り越えられない壁が迫るときがある。そんな時に大切なのが、多方面からの視線を持つこととその視線から導かれる多角的思考ではないだろうか。簡単に言い表せば柔軟な思考を持つということであり、この考え方は咄嗟に身に付くものでもなく日常より考えておかなくてはならない。しかしながら、ただ単に多角的に考えていればよいものでもなく、その先には確固たる信念と目的がなければならなく、常に「誰のために」「何のために」をぶれることなく持ち続け、柔軟に多方面から攻めながらも辿りつくゴールは同じでなければならない。正解がそこに転がっているわけではない。第一歩目を歩みだす時、人は誰しも不安である。そんな時でも迷いなくその一歩目を力強く踏み出せるのは「確固たる信念」と「飽くなき探求心」を持つものではないだろうか。リーダーとしての思考を学ぶ中で多くの経験を手に入れ、そして信念を貫く強さと求め続ける心を手にしていただきたい。人は何を行ったかではなく、どんな志を持って行ったかで成長していく。また、成長の第一歩は成功ではなく失敗から始まるのかも知れない。青年会議所は学びの場であり、そして訓練の場である。失敗を恐れることなく率先して行動し、「誰のために」「何のために」を常に考え共に成長していきたい。

  

~率先~

先人の苦労と努力の恩恵を受け、青少年期を何不自由なく過ごせた我々の世代。めまぐるしく変化を遂げている現在(いま)を過ごす子ども達。

ICT産業の発達に伴い、我々の暮らしの利便性は向上したが、青少年を取り巻く環境は大きく変化しています。

インターネットの普及は、身近な集団での人間関係を希薄化させながらも、新たなコミュニケーションの地平をひらき、日常生活において接する各種メディア等が提供する情報は有用なものも多く、青少年に良好な影響を与えていると思われます。

しかし、個人化の進みは、先人の教えにより我々に残して下さった道徳心が退化し、人格形成に悪影響を及ぼし、悪質な行為を容認する風潮を助長する恐れがあります。今、一層青少年がこのような情報等に触れる機会に、適切な対応が求められます。

次世代を担う子ども達へ、我々が先人から教わった多くの知恵と経験を駆使し、この新庄もがみで育つ喜びを共有し、この地域に誇りを持てる事業を展開します。

長いようで短い成長期、二度と戻ってこない貴重な時間を、思う存分楽しみましょう!

  

~邁進~ 

現在、日本の人口推移は概ね横ばいであり、人口減少局面を抑えているようにも見えるが、我々の住む新庄もがみでは、少子高齢化や都市部へ人口の流出により、加速度的に人口減少が進行し、近年では学校の統廃合も進み、少子化に歯止めがかからない現状になっている。

2014年に「地方創生」が掲げられ、各地域がそれぞれの自立性や地域性などを活かす社会をかたちづくる取り組みがあります。この新庄もがみは、自然・農業・工業・人柄など多くの魅力で溢れたまちです。ではその魅力を発信するのは誰でしょうか?農業、工業から作り出すものは、誰が作るのでしょうか?私たちは新庄もがみに住まう住人としてこの地域の魅力を発信するため、新たな発想を創りだす創造力、そして情熱を持った行動力でまちをつくり、人をつくる。

住人、一人ひとりがこの故郷(ふるさと)に誇りを持ち、誰もが安心して暮らして行けるまちで在るために、今こそ我々JAYCEEが先頭に立ち、失敗を恐れる事なく突き進みましょう!

 

~同志~

青年会議所は20歳から40歳までの青年経済人で構成されています。地域の活性を想う青年団体は数多くありますが、手法は異なれ目指すところは同じであり、青年の力が結集して共に地域を盛り上げる。青年会議所もその一つです。地域の問題に真摯に取り組み、自ら解決に向けて行動し、地域の利点を伸ばすための市民の意識変革運動を展開していくためには、我々がJAYCEEとして市民の意識変革を促す運動を常に推進し続けなければならないと考えます。そして、そこに集う会員一人ひとりが常に高い気概を持ち、お互いの時間を共有することの大切さを意識しなければ魅力ある組織とは言えません。 
 「数は力である!」青年会議所の運動を展開するには我々の魅力を広く発信し、輝かしい未来に向かって牽引しうる意気あふれる青年を同志として迎え入れることは、2017年度新庄青年会議所において最優先事項として会員全員が意識し、取り組んでまいります。

これから出会うであろう同じ志を持った同志と、一日も早く逢える日を心待ちにしております! 

 

~伝播~

 我々、青年会議所は「明るい豊かな社会の実現」のために運動を展開しています。事業に参加して頂いた方や、協力して頂いた方へは、どんな運動を行ったか理解して頂けますが、より多くの地域の方々へ我々の運動を知って頂き、共感して頂くには、的確に迅速にそして、より広く情報を発信していかなければ、己の自己満足に過ぎません。

 インターネットの普及で、広報の行い方も常に変化し、使い方次第では、全く周知していない方からも我々の運動に対し、共感や感銘して頂ける可能性を秘めています。迅速かつ的確に我々の運動を発信及び更新して行きます。

 また、JC運動を円滑に効率良く展開していくため、各事業の状況把握と組織内・外部との連携が重要です。地域の方々や各種団体、行政から情報を集積し、集約し内部と連携します。

 組織内の活発化はメンバー一人ひとりの行動力に繋がり、より魅力のある、そして笑顔で溢れた組織に進化すると信じます!

 

~結びに~

 半世紀を超え、我々は「明るい豊かな社会の実現」のため日々、運動を展開しています。そして我々は幾度となく同じ志で、発している言葉があります。

 

「混沌という未知の可能性を切り拓き個人の自立性と社会の公共性が生き生きと協和する確かな時代を築くために率先して行動することを宣言する」

 

「社会的・国家的・国際的な責任を自覚し志を同じうする者 相集い 力を合わせ青年としての 英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会を築き上げよう」

 

「新たな価値を創造する旗手として尊い「結」の精神を呼び覚ましかつてない未来を切り開くことを誓う」

 

 

己で発している言葉に嘘はつかず、一歩一歩進んで行こう。全ては新庄もがみの明るい豊かな社会の実現のために!